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要旨とは?

 

ここを閲覧頂いている方の多くは、既に倫理審査を終えて研究を実施された方だと思います。

勿論研究結果も出揃い、いよいよ学会発表を…と考えているところでしょうか。

次は、要旨の作成です。

前提として、論文発表が最終目標であることはお伝えしてきました。

ですので、発表内容(要旨)は論文にする内容の一部になります。

 

「えっ!?」

と思った方、正しい反応だと思います。しかし、全部じゃないんです。

具体的に見てみましょう。

 

私は日本薬剤師会の会員ですので、日本薬剤師会の学会誌「日本薬剤師会雑誌」の論文投稿規定を確認したいと思います。

 

この中の「執筆規定」は次のように書かれています。

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2.構成及び文字数

 3 文字数は,以下の通りとする。

  • 原著:表紙を含めた全体の文字数を,和文15,000字 以内,または,英文4,500語以内とする。

  • 調査報告:表紙を含めた全体の文字数を,和文 10,000字以内又は英文3,000語以内とする。

  • To Editor:600字以内とする。

  • 会員レター:3,000字以内とする。

  • 図表は,A4判半頁の大きさのもの1点につき,和 文500字,英文150語に換算する。要旨は,和文400 字以内,英文200語以内とし,キーワードは5つま でとする。

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如何です?

原著論文(論文執筆・投稿の項目で説明します)であれば、和文15,000文字以内とあります。

私の拙い経験上、大体7~8割以内に収まる事が多いです。ただ、増やして増やしての7~8割ではなく、削って削っての7~8割です。

 

それだけのボリュームを、ポスターまたは口頭発表の数分間ですべて言い切ることは不可能です。

ですので、より強調したい内容を要旨として書き上げ、エントリーする必要があります。

 

一番伝えたいことを考察に書くとして、これを「要旨用の考察」としておきます。そこに到達するために、要旨用の「方法」であり「結果」が必要になります。 

 

ただ、「背景・目的」や「方法」等はプロトコルですでに明確にしているので、プロトコルの文章から引用し、簡略化することで耐えうる文章になると思います。 

また、エントリーの際の演題名はプロトコルに記載の研究名と必ずしも一致する必要はありません。

もちろん、明らかに逸脱するような演題名はどうかと思いますが、「てにをは」や単語の表現が僅かに違う程度は何も問題ないと思います。

 


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