実際にプロトコルを作成するにあたり、先ずは審査をしてもらう倫理審査(委員)会(以降、倫理審査会とします)を選ばなければなりません。
これは、倫理審査会ごとに所定のフォーマットが存在するからです。
「研究の流れ」の中でも触れましたが、倫理審査会は、
- 日本薬剤師会
- 都道府県薬剤師会(一部)
- 研究機関(大学・大学病院等)
- 病院(一部)
- 学会・学術団体(一部)
などに存在します。
通常は、研究を行うチーム(共同研究者)のいずれかの所属先の倫理審査会を利用します。
利用できるのは、所属している者…と言った方が正確かもしれません。
あなたが保険薬局勤務の薬剤師であれば、そして倫理審査会が存在する都道府県薬剤師会の会員であれば、迷わずにその都道府県薬剤師会にご相談下さい。相談もしやすいと思います。
所属する都道府県薬剤師会に倫理審査会が存在しない場合は、共同研究者の所属する団体・施設に倫理審査会がないか相談して下さい。
それでもない場合は、日本薬剤師会へ依頼することになると思います。
私は日本薬剤師会の倫理審査会で審査して頂いた経験がないので分かりませんが、都道府県薬剤師会にその旨を説明し、相談して頂く方がより正確かもしれません。
病院・診療所勤務薬剤師の方には、申し訳ございませんが私に病院勤務の経験がありませんので、所属の都道府県病院薬剤師会へお問い合わせ頂いたほうがスムーズだと考えます。
審査を依頼する倫理審査会が決定したら、倫理審査に必要な書類を頂けるようお願いして下さい。
都道府県薬剤師会によっては、ホームページからダウンロード出来る場合もあります。
必要な文書を入手したあとは、実際にプロトコルを作成します。
ただし、私は過去に侵襲あり、または介入ありの研究を行ったことがないため、ご紹介できる内容が限られてしまいます。予めご了承下さい。
さて、日本薬剤師会が倫理審査に向けて有益な資料をいくつか公表していることをご存知でしょうか?
日本薬剤師会ホームページの中で、研究倫理に関するページ(引用:日本薬剤師会ホームページ)に資料が公開されています。
原則、これに従って話を進めます。
- 研究を始める前に研究倫理指針
- 倫理審査対象研究フローチャート
- 臨床・疫学研究 倫理審査申請について
- チラシ「第52回日薬学術大会(2019年・山口県)より、倫理審査に関する確認を行います!
- 冊子「研究倫理審査 申請準備ガイド ~研究計画書の記載方法~」 【PDFファイル:44ページ、4.0MB】
- 冊子「入門編 調査研究 アンケートをする前に(公益社団法人 東京都薬剤師会 学術倫理特別委員会)」
本来は、全てに目を通すべきと考えますが、「1.研究を始める前に研究倫理指針」のページには膨大な資料が挙げられております。これらを履修するためにe-ラーニングが用意されているので、ご活用下さい。